「試用期間中に退職できるのかな?」
「試用期間中の退職は法律で決まりはある?」
など、試用期間中に退職しても法律的に大丈夫なのか疑問に思う方は多いでしょう。
試用期間中に合わなくて辞めれない場合、転職活動に挑戦すらしにくいですよね。
そこで今回は試用期間中に退職できるのか、また退職の流れについても説明します。
たとえ試用期間中であっても後悔せずスムーズに退職ができるように、ぜひ参考にしてみてくださいね!
試用期間の退職はOK?
試用期間中であっても退職はできます。しかし、会社によっては雇用契約書で試用期間中の雇用条件についても定められている場合があるので、必ず事前に確認しておきましょう。
また、試用期間中に退職する時には、一定の通知期間が求められることがあります。
例えば1月10日から1月31日までの間が通知期間だとすると、1月10日から31日までの間に雇用主へ退職したい旨を伝えなければいけません。
期間が早すぎても遅すぎても、正しく退職届が受理されないことがあるので注意しましょう。
試用期間中に退職したい時の手続きは?
退職の意向は、メールや書面ではなく電話や面談で伝えるようにしましょう。
メールなどでコミュニケーションをとってしまうと、「なぜ辞めたいのか」や「何が不満だったのか」などのあなたの気持ちや本心が伝わらないので、できるだけ雇用主と直接会って話をする機会を作れるとよいでしょう。
ですが、試用期間中の退職が次の転職活動に影響を与える可能性も大きいです。
例えば、同じ業界や同じ地域で転職活動をする場合に「なぜあなたが退職したのか」や「また辞めてしまうのではないか」など、早期離職の経歴があると採用側は不安に思ってしまいます。
なので、試用期間中の退職は次の転職活動に与えるリスクなども考えた上で動きましょう。
どのような流れで退職すればいい?
退職の手続きは企業や雇用条件によって異なりますが、一般的な流れは以下の通りです。
退職届の提出など、書面での正式な連絡は退職希望日の2週間前に行うようにしましょう。
辞職の意向や退職の理由を記載した「退職届」を提出し、退職日や連絡先などの情報も書いておくと、退職後にトラブルが起きても困りません。
また、企業によっては退職の意向を伝えた後に面談を行うこともあります。
その場合は、退職の理由の説明や手続きについてのコミュニケーションをすることになりますので、その場を借りて雇用期間中の感謝の意を伝えられるとよいでしょう。
最終給与や退職手当、未払いの経費などがあれば、その支払いについても必ず確認をするようにしましょう。
退職するにあたり、健康保険や社会保険などの切り替え手続きも必要となるので、手続きのために書類をしましょう。
そして、退職日には勤怠の最終報告と勤務中に使用していた書類や備品などの返却を行います。書類によっては破棄手続きが必要な場合もありますし、借りていた備品などは返却した証明となる書類の提出を求められることもあるので、どういった手続きが必要なのか退職日までに確認しておきましょう。
退職届の提出は必要なのか?
退職する時には「退職届」を提出しましょう。退職届には以下の内容を記載します。
これらの情報を正しく記載して、書面で提出しましょう。
書面による提出は法的な記録として後々のトラブルを防ぐ役割も果たします。
ちなみに、企業によっては退職届の提出に関して特定の手続きや書式が定められていることがあるので、作成する前に雇用契約書や企業の規定を確認するようにしましょう。
試用期間中の退職理由はどのように伝えればいいの?
試用期間中の退職理由を伝える際は、誠実かつ丁寧に伝えることが重要です。退職理由を伝える際の気をつけるポイントは以下の通りです。
丁寧さは忘れずに、率直に理由を伝える
適当な対応をするのではなく「今までありがとうございました。」や「ご活躍を心よりお祈り申し上げます。」など相手が聞いて不快に思わない対応をしながら、退職理由を率直に伝えましょう。
感情的な表現は避け、事実ベースで伝える
「人間関係が上手くいかなくて嫌だった」や「給与に満足しなかった」など自分の感情をそのまま伝えるのは避けましょう。
相手も良い気持ちにはなれないため、伝え方を工夫するなど相手への配慮を忘れてはいけません。
理由は具体的に伝える
「仕事が向いていないため退職します」などの表現だと、どの部分が向いていないと感じて辞めたのか分からないため、会社側も納得しにくいです。「何が」という理由を分かりやすく伝えるようにしましょう。
感謝の気持ちを伝える
あくまでも雇用してもらった事実を忘れずに、必ず感謝の言葉を伝えましょう。
何も言わずに辞めてしまうとあなたの人間性も問われてしまいます。
退職理由はできるだけ雇用主に直接面談で伝える
雇用主もあなたに活躍して欲しいと思い、採用コストをかけています。
そのため、あなたに対する想いもあるのでメールや書面だと残念に感じられてしまうでしょう。
ちなみに、一般的な退職理由の例としては「他の職場で雇用の機会が提供された」「キャリアの変更」「健康上の理由」「家庭の事情」などがあります。
「自主退職」と「合意退職」の違いとは?
自主退職とはあなたの意志で会社を辞めることをいいます。
そして、合意退職はあなたと雇用主で話し合いをして納得した状態で退職することです。
どちらの場合も退職条件や終了のタイミングは双方で話し合いますが、話し合いによって一定の退職手当の支給や退職の通知期間が短縮する場合もあります。
自主退職も合意退職も、雇用契約書や地域の法律に基づき、適切な手続きが行われます。
どちらも従業員が自発的に退職するため、雇用主との円滑なコミュニケーションが重要になるでしょう。
試用期間中に退職した時の給与支払いについて
試用期間中に退職した場合の給与支払いについては、雇用契約書や企業の方針によって変わります。
雇用契約書に退職の通知期間が明記されている場合は、この期間を守らずに退職してしまうと給与が天引きされる可能性もあります。
通知期間を守っていない場合でも、先月の残業代やボーナスが未払いであれば支払を受けられる権利があります。
有給休暇が残っているときは消化してから退職しておいてもよいかもしれません。
また、未取得分の支給があるかは雇用契約によって変わりますので雇用契約書を確認するとよいでしょう。
企業によっては試用期間中の退職でも退職手当が支給されることがあります。
それぞれの企業の方針や雇用契約書によって未払いの給与支払いや、退職手当の有無、有給消化についての条件が変わりますので、必ず雇用契約書を読み、分からないことは人事担当者に相談するようにしましょう。
試用期間中の退職は次の転職活動で不利?履歴書に書く必要はある?
事実として、試用期間中の退職は次の転職活動で不利になってしまう場合もあります。
どう影響するかは状況や業界によって異なりますが、一般的には試用期間中に退職した経歴を次の雇用先の採用担当者が見つけた場合、その理由を知りたいと考えるのが妥当です。
もし転職活動中に試用期間中の退職理由を聞かれた場合は、あくまであなたに非がある状態で退職したわけではないということや、双方合意の上で退職したことを伝えるとよいでしょう。
まとめ
試用期間中において、どんな対応が必要になるかイメージがつきましたか?
試用期間中でも退職はできますが、理由をちゃんと伝えて、円満に退職手続きを行えるようにしましょう。
また、再度転職活動をする時に面接を受ける企業では前職を退職した理由についてしっかりと伝えられるように準備しておきましょう。
採用側もなぜあなたが前の会社を退職して面接を受けに来ているのかは気になりますが、辞めた理由が明確で採用側を納得させることができれば採用率はあがります。
もう一度、新しいスタートを切るためにも、丁寧な対応を取って円満退職できるようにしましょう!